Piano Nightly |
恐れ入りました。
他人の曲しかも有名な名曲を歌っても完全に自分のもの にしてしまっている。 ここで繰り広げられるはピアノの弾き語りによる純度100% 矢野顕子の世界、極めてクオリティは高い。 しいて言うなら彼女自身の引き出しの中で最もコアな部分、 イノセントな魂に近いところで勝負してる感じなのだ。 表現者として自分だけの音楽を追求しようとする 姿勢が物凄い人なんだろうと感じさせる純度の高い無垢な歌声は カバーの対象にもなっている大貫妙子とはまた少し違う方向性で 表れているように思える。 おおよそポピュラー音楽というものを突き詰めていった 先の答えの1つがこれなんでしょうね。 全ての音楽ファンに1度は聴いてみて欲しい。 |
ゴールデン☆ベスト ダーク・ダックス |
彼らの得意曲を万遍なく集めている。ダークのCDを初めて買う人にもお勧めできる無難な一枚。
「銀色の道」「花のメルヘン」等に関しては、ヒットしたのがキングレコード在籍時代である(このCDではポリドールでの再録音でありオリジナル音源ではない)ことに注意。 |
母の歌~日本歌曲集 |
「無名時代(笑)」と彼が呼ぶこの時代の歌唱は大変貴重です。 宮崎駿監督「もののけ姫」という大変なビッグネームな監督の映画主題歌を歌ったことで、スポットライトを浴びて羨望や期待またカウンターテノールという特異な存在に対する『興味本位の見られ方』が彼の音楽人生を一時は狂わせもしました。 今の彼には迷いは見られませんが、宗教曲・日本歌曲のスペシャリストである彼の原点を、多くの方々に知っていただきたいです。海外での研鑚・リサイタルやオペラへの出演など今後ますますの活躍を期待できる、大変優秀な歌手のひとりです。 |
破戒 [DVD] |
日本が世界に誇る撮影監督宮川一夫さんのカメラがとにかく息を呑むような美しさ。ちょっと信じられないくらいに冴え渡っています。 雷蔵は勿論、長門裕之、三国連太郎、船越英二、岸田今日子、宮口精二、あげくは中村鴈治郎に杉村春子などなど、もはやこれ以上は望めないというくらいの大物俳優たちによる怒涛の競演です。 しかもこれほどアクの強い俳優さん達が、決してお互いのよさを打ち消すことなくさりげなく自己主張しているところに監督の確かな力量が伺えます。これがデビューの藤村志保さんも、決して美人とはいえないものの、かえってその普通の人っぽさが作品に奥行きを与えるのに大きく貢献していると思います。ただ、この人の声だけは、やっぱりデビュー当時から印象的だったんですね。 しかし市川監督は、(周知のことですが)どんな感動的な題材を扱っても、決してむやみに観客に涙を流させる、というような演出をどうもなぜか意図的に避けるタイプの人のようです。例外は"ビルマの竪琴"くらい。そのため、どうも痒いところにいまいち手が届かない、と感じる観客も多いのでは? この作品も、監督の世界にある程度通じている人でないと満足はし難いかもしれません。 でもジャケットも超シブイし、豪華ブックレットつきで、この値段の値打ちは間違いなくあります。 |
破戒 (まんがで読破) |
この封建的身分差別について、小学生の時に習った。巧妙な制度をつくるなあと、幼いながら、なんて恥知らずなと矛盾を感じた。目に見える差別制度は今はないけれど、より巧妙な見えない違う形で存在している。(最近、透けて見えるようになってきたが)制度とか関係なしに自分より弱者に見える人間にたいし、どのように接するかが問われる文学。ラストは、ただただ、良かった良かったと泣けてきた。 |
破戒 (新潮文庫) |
今もなお色濃く存在する差別問題。確かに私の周囲でも部落にかかわる噂話があります。「公的な仕事は部落出身者が有利」だの「県営住宅は部落者優遇」など。何の根拠があってか私にはわかりません。単なる言いがかりとしか思えませんが。
私は「人類みな平等」と学校教育では教わりました。道徳の授業で人が人として扱われなかった悲しい歴史を学びました。ですが、一歩学校の外ではそうではないようです。主観による偏見によって人は公平な判断がされません。より具体的な例はここでは書けませんが・・・(大勢の眼に触れますので。すみません) 人を区別することと差別することは似ているようで違うのでしょうか?社会の秩序のためにはあいまいな概念‘平等’という看板を掲げていれば事足りるのでしょうか?私には解りません。 それとも傍観こそが生活レベルで有効なのでしょうか・・・ 私が世間知らずのお利口さんなのでしょうか。教科書レベルの解釈の範囲を超えた思考ができません・・・ |