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男たちの大和 / YAMATO [DVD]
太平洋戦争を机上でしか知らない私には、戦争そのものをどーこー語る資格はないので、あくまでエンターテイメントとしての映画、作品そのものについて評価したいなと。
たくさんのレビューを読んでみると、酷評も結構多いようですね。史実と違う、お涙頂戴の過剰な演技、CGのクオリティが低い等など・・・。個人的にはそこまでヒドイ出来だとは思えないんですよね。確かに原作は緻密な検証を基に書かれたものであるとのことですが、これは映画、基本的にドキュメンタリーフィルムではないのだから、多少の史実との相違、演出には目をつぶるべきでしょう。作品自体、アレだけの映像表現に加え、若くして大和と共に玉砕する覚悟を決めた兵達のドラマもよく描かれていて、近年の邦画のなかでは一級品だと思います。戦後生まれで平和が当たり前の我々が、日本の負の歴史を改めて考えるきっかけとなれば、本作品は興行収入以外の面でも大成功じゃないですかね。

 

フジテレビ開局50周年記念DVD 砂の器
1時間枠全6回のTVドラマとして放映された作品のDVD化。
傑作の誉高い映画版は尺の都合で登場人物やエピソードをかなり整理しているが、こちらは比較的原作に忠実に映像化している。もっとも主人公である今西刑事の人物像作り込みのつもりか、義理の妹との危なっかしい関係に時間を割いているのは、ストーリー運びの上でも全く必然性がなく余計な感じだ(原作にもそんな描写はなかったはず)。どうしても映画版と比較してしまうのだが、やっぱり脚本のまとめ方、ストーリーのテンポ、キャスティングのいずれをとっても映画版に軍配が上がるだろう。
作品の出来とは別に、DVD化に当たっても不満がある。制作年度の記載がパッケージのどこにもないことである(調べたら1977年だそうだ)。解説書もなければ、特典映像は勿論ない。「フジテレビ開局50周年」と謳うのであれば、制作年度くらい当然入れるべきじゃないだろうか? いつの時代の作品かというのは、記録的価値を考えてもおろそかにすべきでないポイントだと思う。
懐かしいコンテンツをDVD化してくれるのは有難いけれども、もう少し丁寧な商品に仕上げて欲しい。

 

男たちの大和/YAMATO 限定版 [DVD]
『市民ケーン』に匹敵する大傑作!!回想形式と記録フィルムの積極的な流用という点で、両作品は相似形にある。だだし『市民ケーン』は歴史劇であり、これは真に現代劇という点は異なるが・・・この映画、一言でいえば鈴木京香の自分探しの旅の映画である。つまりロードムービーということになる。タイトルの『男・・・』は主人公がまさに鈴木京香演じる女性である事の裏返しでもある。歴史劇として見た場合『トラトラトラ』『P・ライアン』等のただの日本版焼き直しということになる。この作品『歴史』はあくまで劇中劇である。例えばそれは寺島しのぶの、本来であれば、あるべき濡れ場がないことでも証拠立てる事が出来る。鈴木京香演じる一人の女性の『心の大和』に濃密な濡れ場など必要も無かろう。戦争映画でもないから、戦闘シーンに極限状況のリアリティも必要ない。ほんの僅かのCG制大和の全体像と船体一部分のフルスケールがあれば申し分ないのだ。劇中劇の戦争にリアリズムを求めてはならない。

 

熱海殺人事件 [VHS]
人を殺したからって犯人になれるわけじゃない。犯人にふさわしい人間でなければ犯人にもなれない。事件は犯人と被害者だけのものじゃない。刑事、警察、弁護士、裁判官、新聞記者、国民―みんなのものだ。がんばって、みんなに満足してもらえる立派な事件、立派な犯人にならなければならない。そのためには犯人も刑事も取調べではすべてをさらけ出し助け合う――
世間という「オカミ」にどう見られるかを何よりも重んじる日本人の性質を逆手に取ってひっくり返す。「熱海殺人事件」は真実なんてなんの価値もないという世界を作り出している。ところが捜査の末、誰もが納得してしまう素朴な動機―幼馴染の恋人に踏みにじられた男の怒り―が明らかになる。真実なんてなんの価値もない世界で、何よりも人間の心が一番重んじられるという不思議が味わえる。

 

二百三高地 [DVD]
日露戦争における旅順要塞攻略作戦がメインではあるが、
開戦から終戦までの様々な立場の人間ドラマを幅広く描いた作品である。

「幅広く」と言ってもそれぞれが薄いわけではない、
「広く、濃く」表現しきっているのがこの作品の特筆すべき点であろう。

家族を残してきた兵士の苦悩。
国連など無い時代、開戦せざるを得なかった天皇、政治家の苦悩。

戦車や飛行機なんかもちろん無い。世界最大の軍事要塞を前に、
人間の命が泡のように消えていく。
それを前にしても、突撃命令を出す以外に方法が無い乃木指令官の苦悩。
「命令一つで数多の人命を死地に追いやる…。指揮官に有能な者などおりゃせん。」

生まれたばかりの近代国家・日本がぶつかったシビアな現実を
一人一人の人間の目線で描ききった稀有な名作である。

左右のイデオロギーを問わずおすすめできる作品。

 

世界の中心で、愛をさけぶ DVD-BOX
間違いなく欠点が最も少ないドラマであり、「傑作」という形容詞が相応しい極めて稀なドラマ。
堤監督の作品は『恋愛寫眞』と『愛なんていらねえよ、夏』を観て分析したが映像に工夫を凝らし素晴らしい。それに比べると『セカチュウ』では第一話冒頭の映像がウルルの空撮、そして1987年のサクのヘッドショットが画面の中央に写る。
「?」であり「!」。
私の様に『恋愛寫眞』と『いら夏』しか観てない人間には驚きの構図。堤幸彦はこんな単純な構図の映像を撮るのか?、と驚いた。
しかし、そこは頭のキレる堤、これ以降の場面に伏線を盛り込んでいる。
『セカチュウ』での堤の演出はどれもが素晴らしいが、どのドラマや映画よりも勝っている点は生と死の間にある無限と永遠を完璧に表現した事。
ある物が落ちないし、落ちるはずないのだが、その理由を考えると暗示する事が分かり愕然とした。白血病を携えた死神の力を表してる。重力さえ望みのままに操れる死神!死を完全無欠に表現している。そこまでアキを苛める必要があるのか?、と思った程この演出には衝撃を受けた。
またガラスと電話を死と関連した演出に使うのも秀逸であり、特に1987年と2004年の電話事情まで考慮に入れてる点には唸り声が出た。
死を映像化するのは大変難しい。
白血病の恐怖と苦痛は『永遠の愛を誓って』(安積政子+藤保秀樹著)に詳しいが、この本に倣って写実的に映像化するのは悲惨というよりも悪趣味。
『セカチュウ』では死を簡単な物で象徴し完全に表現する事に成功した。このために死と反対にある生の全て(演出、演技、台詞、音楽等)が活きている。
字数無制限ならいくらでも『セカチュウ』の賛辞を書けるがそうもいかないので最後に一言:
『愛なんていらねえよ、夏』と同じく「精読」耐えられる「硬質」な『セカチュウ』。傑作です。

 

遺し書き
 シアター・コクーンで、仲代のファルスタッフで、無名塾が公演した”ウインザーの陽気な女房達(シェクスピア)”を楽しんだ日、ロビーで買ったのが、この本。

 私にとっては、仲代の舞台鑑賞は、そう多くはないが、やはり、小林正樹や黒沢明の映画で、そして、NHKテレビで観た、映像俳優としての仲代達矢の印象の方が強烈であるが、本当の仲代の役者としての本領は、妻宮崎恭子と生きる証として築き上げた無名塾との舞台で発揮されるのであろう。この本を読んで、強烈に、そう思った。

 この本は、”結核というハンディを背負っている、学歴もなく、実績もなく、役者としての才能も全く未知数の”売れない役者に、恋をし人生を捧げた最愛の妻への鎮魂歌でもあるが、二人三脚で歩いた二人の波瀾万丈の人生と激しい芸術への情熱が胸を打つ。NHKの「心の旅」で、英国最南東端のランズエンドの海に突出したミナック・シアターで仲代にシェクスピアの一くさりを演じさせていた元気な頃の宮崎恭子を思い出しながら読んだ。

 この本には、宮崎恭子との生活以外にも、仲代自身の生い立ち、思い出の記もあり、貧しかった幼き頃からの心象風景も含めて語られていて、人間仲代達矢の実像が浮かび上がってくる。シェクスピア劇等のヨーロッパ劇も、新世界のアメリカ劇も、そして、現代劇も時代劇も、どんなドラマを演じさせても格調の高い舞台を作り上げてゆく希有な大型俳優の姿が清々しい。 

 

 


 

仲代達矢 動画

わかれうた/中島みゆき(真木よう子編)・フォトムービー




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