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夕凪の街桜の国
広島の原爆をテーマにした作品ですが、暗くて深刻なタッチではありません。でも、読み終わった時には、戦争の悲惨さが心にじわりと残ります。戦後60年が過ぎ、戦争の記憶が薄れる中で、多くの人に手にとってほしい一冊です。

 

この世界の片隅に 中 (2) (アクションコミックス)
呉に嫁いで半年……すずの日常にも少しずつ「戦争」の色が濃くなり始める。
闇市、防空壕……戦争という暗闇がじわじわと日常を染めていくなか
すずはあくまで健気だ。

本書は連載12回目(昭和19年7月)から、連載28回目(昭和20年4月)まで。
上巻と同様、とりたてて反戦平和を叫ぶわけでもない。
しかし、あたたかなペンのタッチとやわらかい広島弁で語られるさりげない日常が
ページをめくるごとに、徐々に壊れていく。
その様子が切ない。

だからこそよけいに、今平和で生きている私たちに「戦争」というものの重さを
突きつけられているように思う。
たしかに「あの戦争」から60余年が過ぎた。現在の価値観であの戦争の是非を論じるのは
ナンセンスなのかもしれないと私も思う。
しかし、それでもやはり戦争は起こってはならない。
そう思うことにこそ意味があると思う。

19年12月、幼なじみの水原が呉を訪ねる。すずが密かに思いを寄せていた男性だ。
夫の周作は水原を「申し訳ないが、わしはあんたをここに泊めるわけにはいかん」と
納屋の二階に泊まらせる。しかしすずに、

「あんかをつけた。もっていってあげんさい。そいで折角じゃしゆっくり話でもしたらええ」

と、水原のところに行かせる。
「もう会えんかもしれんけえのお……」と。

人類の歴史は戦争の歴史でもある。戦争が歴史をつくったともいえる。
だからといって、戦争は「是」なのだろうか。
戦争の影には、この本で描かれているような「ゆるやかに壊れていく日常」があることを
私たちは考えなければならないし、感じなければならない。

スクリーントーンをいっさい使わない、こうのさんのペンが、控えめにそう言っているように思える。


 

この世界の片隅に 上 (1) (アクションコミックス)
わたしは、一瞬にして消え去ってしまった、もう一つの街を思いながら、よく広島市中心部の街並を歩きます。それは、どこにでもあるような、近所の駅前商店街などとそれほど大きな違いはない、庶民が行きかい、子供たちの楽しそうなはしゃぎ声がどこからか聞こえてきそうな、普通の日本の町並みであったことだと思います。「冬の記憶」、これは、そんな以前の広島市の中心街(中島本町、材木町など)が、舞台となっています。考証等もよく行き届き、繊細な筆致が当時の雰囲気をよく醸しています。とくに、戦時中に取り壊されたという、木製の相生橋が、とても印象深く描かれています。

ところが、「中」巻に入ると、このような、ノスタルジックで素敵な町並み・生活は一変し、暗く沈んだ、陰鬱なものに変わってゆきます。これが少し残念です。(表向きは、あっさり流しているようにみせてますが、わたしは、かなりひっかかるもの、不自然なものを感じました。)
戦時下の世の中を描くのに、よくそのような表現は使われがちですが、一般には、解釈を迫るような、極端な例が多いかと思います。実際は、この本に出てくるすずさん一家のように、銃後の生活に右往左往しながらも、暮らしはなんとか維持され、人間の営みもどうにか続けられていたようです。それが一変してしまうのは、敗戦直後ですね。これは混乱のきわみだったようです。ですから、「中」巻での戦時下の暮らし、町並みも、もう少し明るく(すずさんたちだけではなく、それ以外の世界も)描いてほしかったように思います。もちろん、原爆投下、東京大空襲、沖縄戦など、みわたせば悲惨なことはたくさんありました。要は、戦争のどの部分に、スポットをあてるか、の問題です。あらゆる面を一緒くたにして描こうとすると、偏った、いびつなものになってしまいがちです。

何よりこの「中」に関しては、著者独自の時代感覚とでもいうような、非常に主観性の強い解釈によって戦時下が描かれており、抑圧性、ネガティブ感覚などのマイナス性が少し強すぎる、やや、ゆがんだ日常(主人公たち以外の世界観について)になってしまっているのには、少し違和感を感じました。また、そのような時代設定に相対するかなりアンバランスでマイペース、視点がさだまらない(現代人の視点で世の中を見ている場面など、とくにすず、水原、周作たちのそれは甚だしい)主人公たちの浮遊した存在感が、とてもへんてこな、としかいいようがない世界をかたちづくっていて、一言で言えば、とても不思議な世界(けなげに生きている、というのにはかなり違和感あり)。これは著者自身が意図したものかどうなのか聞いてみたい気がします。また、セリフの感じから察するに(とくに、水原や周作)、映画化を前提に描かれているようですが?。

わたしは、こうのさんにはあまり政治的な世界には踏み込んでほしくないと思っています。もちろん、「夕凪・・・」のように、普遍性のある、特別な作品は別ですが・・・。あえていわせてもらえば、国民に支持されずに始まった戦争など、これまで存在しなかったし、戦時下の抑圧性なども、どの国であろうが同じようなものであった、ということです。国が豊かだったか、貧しかったか、の違いがあるだけです。(戦争は、もちろん支持しませんが、国民にだってその責任はあったと思います。この作品に片手落ちがあるとすれば、それは昭和16年12月が描かれなかったことです。あの作戦の成功で、国民のほとんどが「溜飲が下がった!」と、拍手喝采したではありませんか?また、日露戦争で賠償金が取れなかったことに対する国民の不満も、後の戦争に大きく作用しました。当初の国民の支持さえなかったら軍部はメンツを保つ必要がなくなり、戦争は早くても昭和17年には終わっていたかもしれません。組織など、概ねそんなものです。日本という国は、歴史的にも国内・国民の世論というものにはとても敏感だった国で、変わり目などには大揺れに揺れてきました。西洋型ではない、独特としかいいようがない民主主義的社会を歴史的に培ってきた国です。十七条憲法や五箇条の御誓文などがそのよい例でしょう。そして、国の国民に対する圧制・弾圧なども、たとえば同じ東アジア諸国やヨーロッパの国々などに比べたら雲泥の差があったと思います。一つ足りないものがあるとすれば、そういったことなどに対する国民自身の自覚でしょうか。これは教育のあり方やマス・メディアなどに内在する問題ともかかわりがあることなのですが。)
 
これから先も、「冬の記憶」や「大潮の頃」、「波のうさぎ」のような作品を、もっともっとたくさん描いてほしい、と願っています。(これらの作品こそ、本当に平和の尊さを訴えるものです。)

 


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