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NHK「その時歴史が動いた」 この難を逃げ候こと 本懐にあらず~改革者・大久保利通 暗殺の悲劇~ [DVD]
 大久保利通の胸の中には西郷隆盛がいたのではないか視点を含め演出されている。

 幼少の頃からの親友西郷隆盛と共に大政奉還を行い明治維新を成し遂げるが、その後西郷と征韓論で意見が対立する。西郷は故郷鹿児島へ戻り、その後西南戦争で政府と戦争を起こす。西郷と話しをしたいと願うが、かなわない。大久保と西郷との歴史の中で、お互いの志の高さを感じ、また理想の政治とな何かを考えさせられる。

 

大久保利通 (講談社学術文庫)
言わずと知れた維新三傑の一人で、明治政府の礎をその中心として築き上げた大久保利通公

同じ薩摩藩の盟友である西郷隆盛公が強烈な人物像を持っていること、またその西郷公を死に追い込んだとされて暗殺されたということから世間的な評判は芳しくない

しかし、明治維新が革命でなく、”維新”として世界的名声を浴びることになったのは大久保公を抜きにして語ることはできないし、近現代の日本人像が欧米人の多くに尊敬の対象とされたのは岩倉使節団における公の立ち居振る舞い等も一役買っているのは間違いない

本書は、その大久保公に近しい方達に「報知新聞」の記者がインタビューした記事を再編集したもので、各々の方達から観た公についてであるため、公の人物像に統一感が若干乏しいことは否めないが、読み終わったあと振り返るとそれが逆に妙なリアリティーを醸し出している

公はその人物像から鉄血宰相と呼ばれた
武士として、政治家として筋の通った言行一致を貫く姿勢は、ときに鉄血・冷血と批判された
しかし、その公平無私の精神は非常に立派であるし、尊敬に値するものであると私は思う

”公平無私”
現在の政治家に欠けているものではないだろうか!?




 

大久保利通 (中公新書―維新前夜の群像 (190))
大久保は通説では権威主義、国権至上主義者であり、かつての同志を明治六年の政変で切り捨て、反乱を鎮圧した冷徹な官僚であるとのイメージが強いが、細かく事情を追っていくと、必ずしもそうではない。民主主義には相応の理解があったが日本はそれ以前の段階であり、まだ無理だと考えた上で、漸進的な改革を行っていったのだし、士族反乱は国家建設の途上では断固として鎮圧しなくてはならなかった☆大久保は木戸のような理想もなければ西郷のような軍事的才能もない。傑出していたのは人事と臨機応変の対応だった☆政治的決断の場面では、最初から一つの結論にこだわらず、いくつもの選択肢を用意しておいて、異変に備えた。鳥羽伏見の戦いの前夜には、負けた場合の対策まで考えていたのである☆清廉潔白な進歩主義者だが、決して過ぎたることがない。バランス感覚が抜群だった☆日本国憲法にも書いてあるように、官僚が一部の奉仕者ではなく、国家全体の奉仕者であるという大原則は、今では当たり前のように思えるが、それを最初に実践したのは大久保であった。彼は国家を作りながら、その第一の奉仕者となったのである。

 

大久保利通―近代日本を創り上げた叡知 (PHP文庫)
 確かな知性と理性で時代を切り開いた大久保利通を通じて、維新前後の近代日本の歩みを描く。
 内容的には、薩摩藩の佐幕から倒幕への変化、尊王攘夷派の活動、大政奉還前後の朝廷と幕府の謀略戦、征韓論、不平士族、農民一揆への不安等、いずれも緊迫した時代背景が大久保利通の視点から語られており、当時の息詰まる状況が伝わってくる。
 しかし、全体を通じて大久保の生の声があまり感じられないのが残念、星一つ減。

 

大久保利通 動画

大久保利通暗殺




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