魯山人の料理王国 |
魯山人といえば某有名なグルメコミックを思い出す人もいるはすだ。魯山人を目標とし「美食倶楽部」を経営する父親と反目する息子が料理対決を繰り返すという「あの」有名コミックだ。 そのコミックにはフランスの伝統ある鴨料理店で、調理中の鴨を持ってこさせ、有名店のオリジナルソースではなく、わさび醤油で食べたという魯山人の奇抜な行動が引き合いに出されているが、この本によると事実らしい。その行動の背景を含めた詳細も一読の価値がある。 もちろん、グルメに関する本であり、ふぐ、うなぎ、あゆ、はも、ぐじ(甘鯛)など高級食材が満載である。しかし意外に豆腐、納豆、かぶなどの庶民的な食材も登場し面白い。また初版は昭和30年代に発行されているので食材の値段などが現代とは異なるが、グルメの対象となる食材というものが意外に変化しないということもわかり面白いと思う。「変わらない美味しさ」を知りたいなら、読む価値がある一冊。 |
魯山人の器 (NHK美の壺) |
魯山人ファンには物足りないと思いますが、
歴史も少し学べるし、陶芸を初めて数ヶ月の私にとって大変役に立った。 簡単な図柄がたくさん出ているので釉薬の時に、 図柄アイディアを参照するのに使えました。 |
魯山人の食卓 (グルメ文庫) |
この本は、「グルメ文庫」と題されている。他のレビューでも書いたが、私は、「グルメ」という言葉に嫌悪感を持っている。自分で「グルメ」という人間は、金にあかした似非「食通」という印象があるからだ。金にあかさないまでも、容易に手に入らないものを社会的、もしくは文化的地位に基づいて手に入れて、「めったに食えないものを食べました」では、納得いかない。
北大路 魯山人の地位からすると、ひょっとしたら、そういう似非「食通」になるかと思ったが、よかった。 確かに「鱧の茶漬け」の話は、普通の人間には、食べる機会はかなり少ないが、「鱧」自体は、食べることは出来る。 こうした、ちょっとしたさりげない話がつながるが、それがいいですね。 少なくとも、「通」ぶらないのがいい。 |