Two As One |
今年出たコラボ作品の中でも、お互いの上質さが相乗し合い、良い結果を生んだ作品ではないでしょうか。両者の声質が調和しやすい柔らかさを持ち、そして似た音楽性を共有していますよね。だからコラボがただの企画に終らず、作品として優れていると思いました。クリスタルケイの女声としての温かさと、ケミストリーが表す男声のクールさ。男女の素敵な部分が曲想にはっきりと出て、伝わるものがあります。 そしていちばんこの曲に溢れている良さは、「シアワセ感」です。コラボならでわの音楽の楽しさが、詞の説得力や曲のチカラを一層高めているようでもあります。また見た目にも、うたうことの楽しさを再確認させられるPVでしたよね。ダ・ヴィンチ「最後の晩餐」の構図も面白いし、そのうち中央のクリスタルケイの輝きは、個人的にはモナリザにすら見えそうです。まあ表情に溢れるほど、うたのよさが輝いていました。 ちなみに「シアワセ感」の一端を担うのが、作曲者の松本俊明氏。さすがのセンスを出してます。「Pianoia Ⅰ」という彼の作品をもっていますが、非常に静かで穏やかさの中に泣けるメロディをつくります。その彼が作る今作メロの幸せ感も、ケミストリーとクリスタルケイの魅力を、十分に引き出していると思います。 |
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怖いだけの、ただのホラー映画かと思ったら、
母性を感じさせる物語で予想以上に楽しめた。 ジェニファー・コネリーがステキだったし、 彼女の気持ちをなぞりながら観てしまった。 別れた夫、管理人、イタズラ小僧、死んだ娘と、 静かだが、妙にそそられる展開に飽きなかった。 ただ、終盤の盛り上がり、謎が分かる部分や 結末は、あれでいいのか釈然としないものが。 いまいちスッキリしない終わり方でしたが、 余韻の残るドラマで面白かったです。 |
ダーク・ウォーター [DVD] |
日本のJホラームービー「仄暗い水の底から」をハリウッドでリメイクした作品。オリジナルは地味で凡作だったが、所詮これをハリウッドでリメイクしてもやはり地味で平凡な出来だ。ただこのリメイク版のほうがTVドラマ程度の完成度しかなかったオリジナル版よりも多少なりとも映画としての格調が感じられる。映画として鑑賞に堪えられるという点で本作品のほうがレベルが高い。現代の都市伝説的ストーリーを母と娘の絆を絡めて描いたところは評価できるのだが事故死した女の子の幽霊が現れる背景が説明不足でいまひとつ乗り切れない。少女に起こった悲劇的な事件の背景がもっと挿入されなければ劇中に描かれる怪奇現象も納得できないし感情移入もできないため中途半端に終わってしまう。母親の少女時代のトラウマ体験も説明不足で物語の基礎工事ができていない。惜しい作品だと思うが、このような物悲しいゴーストストーリーを好む人には好意的に受け入れられるだろう。 |