NHK大河ドラマ総集編DVDシリーズ 新・平家物語 |
平家物語に興味のある私なので購入しましたが、放映当時は子供だったのでもちろん見た事がなかったのですが、改めて見てみると、役者陣のあまりのすばらしさに感動の連続です。今も現役で活躍されている俳優さんたちばかりなので、あれ?っという端役に意外な人が出演していて感動してしまうのが大河ドラマの醍醐味なのですが、仲代達矢さんはやはりとても演技力のある画面に映える俳優さんなんだなあと痛感しました。中村玉緒さんの、あまりのかわいさに感激でした。デビュー当時の郷ひろみさんなども、声変わりしていなくて可愛いので驚きました。ぜひともお薦めです! |
華族夫人の忘れもの―新・御宿かわせみ |
江戸が東京になり、かわせみの物語は麻太郎と源太郎を中心に展開します。るいの凛とした立ち居振る舞いは相変わらずですが、千春は麻太郎の出生の秘密を知ってショックを受けました。麻太郎は、容貌、しぐさ、おおらかな性格が東吾そっくりなのですが、浮いた話のないのがいささか物足りません。かつて麻太郎を見初めた浮かれ黄蝶が華族夫人になって姿を見せたのですが...
かわせみは、事件の謎解きに加え、市井小説、ホームドラマの要素を兼ね備えているところに魅力があります。また、混乱期の社会の様子がさり気なく描かれていて、社会科の勉強にもなります。本巻では、空家になった大名屋敷の襖絵を勝手にはがし、掛け物に仕立てて外国人に売りさばき、大儲けをした経師屋の話が出てきますが、このような事件は実際に起こったに違いありません。(篤姫の駕籠が米国で発見されましたが、これもドサクサに紛れて流出したのでしょうか?) |
新・御宿かわせみ |
ご存知御宿かわせみの新シリーズがはじまりましたのでご紹介。時は明治6年の暮れ、5年半のイギリス留学を終え神林麻太郎が帰国する発端です。通算31巻目の浮かれ黄蝶が2006年春の発行でしたからかれこれ2年をおいての新シリーズ登場です。この2年間は物語の上では幕末からご維新の混乱期で、読者の知らぬまに主人公達の身の上には様々な事件が起きていました。
先ず宗太郎と花世の麻生家では外出中であったこの二人を除く一家が押し込んできた賊に惨殺されてしまっています。この事件を取り調べていた畝 源三郎は根津権現あたりで騎乗の賊から銃撃され落命しています。更にこれまでの主人公中の主人公であった、神林東吾は榎本武揚に乞われて戦艦を回航しているときに銚子沖で暴風雨に遭遇し船もろとも行方不明となっています。いきおい主人公達は世代代わりして、神林通之進の養子で英国帰りの医師、神林麻太郎、東吾とるいの愛娘千春、畝源三郎の息子の源太郎、麻生家の娘花世という幼馴染達になります。 物語は前シリーズ同様一話完結形式で6話が収録されており、いずれも謎解きの面白さに登場人物たちの魅力的な人間像が楽しめる作品集です。 更に私がさすが平岩大御所と驚き感心しているのは、この明治初期に人々が始めて体験したであろう社会の変化が作品の中に見事に反映されていることです。例えば太陽暦が導入されたばかりの混乱、月曜から日曜までの曜日の概念、レモン水など新しい食べ物、新橋から横浜まで鉄道で1時間たらず(歩けば2日かかったそうですが、初期の頃の汽車も結構早かったわけです)、洋服や外人、英語などこれらは驚愕的な新文化であったでしょうし、当時の人々は日常このような混乱と戸惑いにさまざまに遭遇していたでしょうが、それらがこのシリーズの中でしっかりと描かれていていつの間にか読者も新文明に始めて接するようなフレッシュな驚きを共感できるようになります。 |