ゴールデンボーイ(ドラマ) |
アニメ音楽としてはまあまあっす。 |
東京大学物語 [DVD] |
この「東京大学物語」はどうしても遙目線で描きたかったんだ。
そして映画も、その意味においては成功していたと思う。もちろん「補完」が第一目的だから、原作を知らない人にはわかりにくい、感情移入しにくい部分もあったかもしれない。 けどそれは、承知の上で大胆に切り捨てたのだ。そうでなければ、本当に言いたいことが言えないから。 伝わりましたよ、十分すぎるくらい、伝わってきた。途中からもう、涙が止まらなくなっちゃったよ。(泣) この作品、早晩「原作者の自己満足」という評価だけを残して、消えていってしまうのかもしれない。 でも、伝わる人には、間違いなく伝わった。 「感情移入できたかどうか」これだけですよ。また、今回、なぜ葉子ちゃんが水野遙と言えば、監督は「HシーンOKだったから」とか「ムネがデカいから」とか言ってるけど、あれはマスコミ向けリップサービスでしょ? 「薄幸の美少女」「健気な」で表わせる子って、葉子ちゃんが筆頭じゃないの? 雪の中、村上君のアパートの下でじっと佇むシーン、素晴らしいよね。 雪山から一気にラストへドタバタなだれ込む展開、下手な子がやれば、コメディになっちゃうか、意味不明にしちゃう。僕は葉子ちゃん、上手いと思う。 「脱ぎっぷりが悪い」とか「出し惜しみ」とかいう声がありますね。 それは葉子ちゃんの拒絶でも、ジムショの躊躇でもないでしょう。「遙ちゃんは「聖母(マドンナ)」ですよ。清らかなままでいなくちゃならない。 それは「肉体的に」でも「精神的に」でさえない。もっと高い部分での「絶対性」というか。だからこそ彼女は、ああなるしかなかった。という部分で、モロ出しシーンは範田紗々ちゃんや不二子ちゃんに回ったんでしょう。 ズバリのシーンがあっても、多分葉子ちゃんにもジムショにも抵抗はないと思うし、僕にもありません。 |
クロースアップマジシャン 前田知洋 だまされたい脳~マジックの快楽 [DVD] |
この番組の放送があったのは昨年、2007年8月でした。
マジックの特番とはいえ、単発の番組が1年以上経ってDVD化されるということは、非常に珍しいことです。それだけ製作側の熱意があったということでしょうか?それとも、何か他の目的や意味があったのかもしれませんが、とにかく特別なことなのです。 もちろん、DVD化にあたって放送された番組と同じ内容なら、買う意味がありませんよね(苦笑)。この番組は、まだうちのHDDレコーダーにも残っていますから。 魅力的なのは30分の特典映像です。 ロンドンのマジックサークル・ライブラリーや即興マジック、マジックサークル劇場でのマジックの完全版など、放送されなかった部分がいいんですよ〜。英語で日本語字幕のない場面もありますが、マジックですから英語がわからなくても楽しめると思いますよ。 個人的には、髭のない小石さんが妙に新鮮です。今年初めから髭を伸ばされているのですが、最近では髭のあるほうががしっくりくるので。ご自身は電話ボックスのマジックがお気に入りだとか。 昨年この番組を見逃した方はもちろん、見たという方にもお勧めです。 騙されることを楽しいと感じられるのは、マジックだけです。 マジシャンの巧みな演出&技術&話術に翻弄される快感を、あなたも味わってください。 |
首都高速道路 Metropolitan Expressway [DVD] |
日頃、その存在を意識する事も無かった首都高。 その建築計画から、現在に至る歴史を、貴重な当時の映像や、証言を交えて分かりやすく解説したDVD。 特に、首都高ならではの建築上の制約。例えば既に街が存在している中に、自動車専用道を作るスペース的な制約や、オリンピックまでに開通させねばならない時間的制約に対し、今聞いても驚きのビックリ工法で諸問題をクリアして作られている事が解る。 ある意味、首都高版「プロジェクトX」である。 その他にも、現在工事中の新ジャンクションの映像は、完成後に見比べたくなる。 また、首都高マメ知識やら、穴場スポットの紹介など、気の利いたコネタも紹介している。 これを見てしまうと、渋滞していても首都高を楽しめてしまうウンチクが盛り沢山だ。 因みに、このジャケット… おそらくレインボーブリッジなのだが… どうやって撮影したんだ? |
源氏物語 (第1巻) (SCオールマン愛蔵版) |
源氏物語の原体験は、中学生の時の読んだ大和和紀著『あさきゆめみし』です。やはり、マンガはビジュアルで訴えるのでわかりやすくていいですね。そもそも古代の日本なんていうのは、現代社会からすれば異世界も同然ですから、よほど敷居を低くしないと入りにくいですからね。 連続するSEX描写と「何時間でもとてつもなくカタく 何度でもすぐ回復する帝」「10秒ごとにイってしまう桐壺の更衣13歳」等のエロい訳は、源氏物語が性の領域を扱った作品だということを再確認させます。 『東京大学物語』『BEFREE』『ゴールデンボーイ』で日本の高偏差値人間の無能さと、彼らによって支配される日本社会の問題点を浮き彫りにした後、近代の日本を注目して『日露戦争物語』に至り、その作品中の正岡子規が近代の文化防衛的な立場から日本語を重視したことから、では本来の日本語は?、日本とは?というところで『源氏物語』へ至る。また現代社会の未来と本質を描いた沼正三の『家畜人ヤプー』のヴィジュアル化と、江川さんはその本質は非常に一貫している。処女作が作家を規定するというが、彼の場合愛知県での数学教師という「教師」の視点が一貫している気がします。根本は、教育とマインドコントロールの問題なんですよね。いやーこれだけ幅が広いマンガも珍しいですねぇ。とにかく、僕は読む価値ありの作品だと思います。訳や解釈が挑戦的なの(意外にオーソドックとも思うのだが)で、他の作品との比較をすると非常に面白いかもしれません。同じものでも解釈によってここまで違うと。 |
源氏物語 (第3巻) (YJC-UJ愛蔵版) |
第三巻は第三帖の「空蝉」。ちゃんと原文と江川訳が付いているのは第一巻からそうだが評価できる。 でも実際、この帖は内容も空蝉なので、1巻にまとめるとなると、やっぱり必要以上にエッチが多くなってしまいますね。私はエッチ描写見たくて読んでいるわけではないので、星4つ。 次巻は第四帖は内容豊富な「夕顔」のはずなので、濃い中身を期待します。 |
源氏物語 (第2巻) (YJC-UJ愛蔵版) |
男子も読める源氏物語第2弾。 「雨夜の品定め」同性のことをビシビシに査定した紫式部はすごいが、手を抜かず全部漫画にした江川達也もすごい。 現代人には(そして光源氏にも)この時代の女の品定めは退屈な話なんですよ。 だって、現代人の私たちとは事情がぜんぜん違うし、光の君の女性の基準て「藤壺様」なんですから。 現代の読者のわたしたちは、ふ~ん、こんな女がイケてたのか、というふうに、平安貴族の趣味などを知ってもらって、この後始まる「光の君のめくるめく女遍歴」の参考にするといいでしょう。2巻があるから3巻もあります。はやく「理想の女」に逢えるといいね、光くん。 |