ライヴ・イン・ハトヤ |
ちょっと期待しすぎで聴いたので、一回目は「なぁ〜んだ、ソレ程でもないや」という感じでした。
しかし繰り返し聴くと、何とも言えず可笑しくて、昔の深夜ラジオの持つ「音で想像させてくれる楽しさ」 みたいな魅力を味わえます。 もともとタモリさんの芸風が好きなんですが、赤塚さんの可愛らしいキャラクターも見逃せません。 今風の笑いとは違い、大爆笑を期待するとかなり肩すかしをくらいますが、 ドサッとしながらインテリジェンスが漂う、「おやじギャグ」とは一線を画す笑いが味わえます。 「声」の持つ魅力も感じました。 |
漫画に愛を叫んだ男たち |
著者の文章には「ゲスト・オブ・オーナー」「スイスのスキポール空港」など妙な間違いが多いが(こういうのを直すのが編集者の役割なのに、清流出版の編集者は何をやっていたのか?)、そんなこととは関係なしに面白い。漫画に対する著者や登場人物の愛情が伝わる一冊。 |
漫画の構造学!―マンガ・まんが・漫画・劇画・万画・コミック・ポンチ絵「分析ノート」 |
■長谷邦夫(ながたに・くにお)さんは、かつて『COM』や『ヤングコミック』でパロディ漫画を発表し、根強いファンを持つ漫画家だ。 ■本書は、「漫画学」の教科書である。あとがきによると本書の由来は次のようなものだ。長谷さんは、大垣女子短期大学、椙山女学園大学などで「漫画学」の講師をしておられるのだが、氏が初めて大垣女子短大からの依頼で98年4月から講義をするにあたり、教科書として適当な書物を探したが、今のわが国にそういう本はなかった。それで、自ら詳細なノートを作って、授業に臨むことになった。それをまとめたのが本書というわけだ。 ■漫画の歴史や、コマ割り、登場人物の表情などの表現方法に至るまで、実作者ならではの視点と分析、語り口が絶妙である。 ■長谷さん!は90年代半ばに、データハウスから『ニッポン漫画家名鑑』(94年3月)、『ニッポン名作漫画名鑑』(95年2月)、『ニッポン漫画雑誌名鑑』(95年6月)という三部作を出版しておられるが、それらを企画編集したのが田中立美さんという編集者だった。本書の版元・インデックス出版はその田中氏のおこされた出版社なのだ。すべての長谷ファンは、『パロディ漫画大全』(水声社)と共にぜひ本書もお読みいただきたい。 |
マンガ編集者狂笑録 (水声文庫) |
■長谷(ながたに)氏は元トキワ荘関係者で、書評子が深く尊敬するマンガ家。現在はマンガ学を大学等で講義しておられる。
■本書は『ガロ』の長井勝一、『漫画少年』の加藤謙一、トキワ荘漫画家を育てた丸山昭、『少年マガジン』の内田勝・宮原照夫など今日のマンガブームの礎を築いた伝説的名編集者について書かれた実名小説集である。長谷氏ならではの視点で、マンガ界の熱い青春が描かれている。 |